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無意識のデータベース
2024 September / 23 Mon ×
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2001 January / 20 Sat ×
特急電車で富山へ。
シートが広くて高級そうな青いカバーで、
到着駅だからキャミソールの私は慌ててコートを羽織って、
2階建てグリーン車輌の、下から来るオキャクサン、上から来るオキャクサン、
サラリーマンやビジネスマンに囲まれてホームに降りた。
下に降りる階段に消えて行く彼らを見送りながら連れを探した。
…連れ、男の子とそのカノ女なんだけど、2人はいない。
アレ?降りちゃだめだった?
ホームにいないよ2人。
ポケットのケータイを握り締める、メールが入る筈、降りたとしても降りなかったとしても。

開始時間まで間があるからホームにしゃがんで待っていた。
そこはホームのちょうど真ん中付近で、
売店の前にベンチが16基ほど、向こうに渡る階段の入口でもあってヒトの流れがいい。
ベンチに座ってた21,2ぐらいの黒いモードなイデタチの男がアコーディオンを担いで演奏をはじめる、
イワシ君風。
その演奏が始まるか始まらないかに呼出しがかかってホームの下のコンコースに降りた。
コンコースの旅の案内掲示版の前でウロウロしていると■■が来る、
次のステージは■■■だって、と情報をもらう、
2人で上に戻るとさっきのベンチの付近は更に人が集まっていた。
アコーディオンのお仲間もシゴト帰りの格好で集まっていた。
酒屋のオジサンがいつも見に来てるみたいで嬉しそうにアコーディオンにオカネを渡す。
私はポケットから300円を用意して待ってみた…いや、まてよ、
僕はまだ1曲も聴いてねーよ、思い直して手を引っ込めた。
■■のクラブ仲間が集まってきた、今日はどうするー?もう止めるー?
イベントはとっくに始まってるのに僕らはここから動けそうもなくて、

売店の方で2人組が演奏をはじめた、
周りの人間はクスクス笑いはじめる、あ、フュージョンだ、フュージョン、
ギターのヒトリとタンバリンのヒトリ、曲が進むにつれて演奏者は増えていく、
パーカッション、キーボード、バス、
アコーディオンと同じく、いつも演奏してる彼らなのにアコーディオンの評価は賞賛で、
彼らは嘲笑で迎えられてる、
だけどアコーディオンの仲間も、アコーディオンも、酒屋のオジサンも、僕も、
同じ場所で座り込んでその演奏を見ていた。
僕の隣に結局聞きそびれたアコーディオンがいて、彼女を膝の上にのせていた。
彼女ののばした足が僕の肘に当たるし、
なんだかとっても窮屈な格好だったから手を貸してあげたけど
彼女はもうだらりとメロメロでどうしようもなくて放っておくことにした、パンツも見えてるし。

こんな連中に囲まれちゃってるし、なんだか今日のライブは行けそうにないなぁ、とぼんやり思う。
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