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無意識のデータベース
2024 September / 23 Mon ×
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2000 July / 28 Fri ×
その家の夫婦は動物好きで。通学バスに乗せられたらいいな、と、子供たちまでいうから。
いっせいに行進してみたら
CG化されたパパの後ろにサファリパークの宣伝のようにカンガルーとか細長いゾウとかメタルウサギとかトラテクスチャーのトラとか

久しぶりに落ち合った■■■の手に携帯があった。
■■■のお客さんが買いなよ、といってくれたから買っちゃった、という。
でも勝手に買っちゃってよかったのかなぁ。
そんなこと知らないよ。
その客のヒトリ、フタリ、側にやってきた。
路地の一角。街の隙間。
いっそ、■■■だったらいいのに、などと勝手なことを抜かすそいつらに腹が立った。
体が動かないことの大変さをおまえらはわかってるのか?
五体満足でさえ凹んだり悩んだりするのに!
その上、目にみえて好奇な視線にさらされて!
障害者認定ですら、バリアフリーがゼンゼン進んでいないこの国の病院や役所をまわって!!

…ぶちきれた頭にやさしいい気持ちを運んでくれるのは妹が連れてきた犬たちだった。
不細工ヅラのミニチュアダックスの雑種。
の、群れ。
かわいいでしょぉ?と(動物嫌いだったはずの)妹はその一群の一匹にほお擦りする。
特にこの子がかわいい、と。

和室の書斎には大正時代の文学青年風のマスターと、
マスターの助手で動く傀儡の日本髪を結った女性、…そしてまんま座敷童子のわたし。
マスターの書いた原稿を整理してそれを棚に納める。
そうしないと私たちそのものがなくなってしまうから。
マスターが依頼を引き受けた、その依頼者は世間の憎悪を身に纏っていた。
依頼者は突然やってきた。依頼の詳細をきくために来るべきだけど突然だった。
しかも憎悪の矛先は私たちに向いている。
彼の本当の憎悪は私たちではないはずなのに…ジャックされた書斎は彼が片っ端から戸棚を開けていく。
世間からははみ出してしまっていて弱いもののくせに特別な力があるばかりにこんな理不尽な八つ当たりを受ける。
戸棚を物色していたその男は私の式の虹色の縞模様が入っている白い蜥蜴をとりだした。
式を殺されるわけにはいかない。
足元から私の持っている例の黒いものを呼び出そうとしたけど彼の纏う憎悪の黒さにはかなわなかった。
白い蜥蜴は彼の手の中にあって口を開かされている。
私は手を出せ、といわれるままに右手を差し出した。
蜥蜴の上顎の牙が右手に深く、深く、めり込んだ。
鈍い痛みが親指とヒトサシ指の間から手の真ん中へ。
私の式。
蜥蜴を握ったまま男は笑っている。
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