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無意識のデータベース
2024 September / 22 Sun ×
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2000 October / 24 Tue ×
そう言えば、トラックの運転手、どこ行ったのさ?
どこまでも広がる、レッドロックマウンテンに向かっている国道に赤いトラックを停めて、
見るからにバイキングのような2人づれの、殺人者。
ナントカしなきゃ殺されるのがわかっていたけど助手席で待っていた。

閑散としたゲームセンターから抜け出すにはいい機会だった。
奥にいた僕は、入口近くのカウンターバーに向かって歩いた。
コインゲームの並ぶ通路を通って、左手にビリヤード台、右手に大型スクリーンのレースゲーム、
カウンターバーで、酔いつぶれていた運転手から銃をこっそり拝借した。
出入り口の脇にはジュークボックス、エレベーターの乗り場の前にその子は待っていた。
手を取ってエレベーターに乗り込む、旧式のゴンドラで、カーゴ本体が網で出来ているような、
そんなシロモノで、地上に出れるかも不安だった。

地上に出て、少し毛色の違うバイキング風のオジサンがフタリ、待っていた。
手を伸ばして来た、手をつかんで、ボロいゴンドラの速度より早く地上に出る、
砂漠の真ん中にあるガソリンスタンド、小さな油田の入口のようなタワーに吊るされたゴンドラ、

を後にして、赤いトラックで走った。
景色は雪の積もる堤防の様な、
前方に柴犬色(アカ)の犬…いや、カタチがオオカミだ、群れで待ち構えていた、
曳いたら襲われるのがわかった、
窓の外、右手が崖で、谷ゾコはみえないくらい、深い、道路から何メートルあるだろう、
枯れた冬木立がまばらに生えている谷、
手元にあった犬を、落してみた、みるみる小さくなる…
5階建ての学校の校舎から下に、水風船を落した、それと同じ感触、
谷にも雪が深く深く積もっていて、そこをまるでニホンカモシカのように駆け上がってくるオオカミ達、
柴犬色(アカ)の。

深い谷底の一帯を抜けたらしく、右手の向こう側に民家の屋根が見えた、
その少し手前の台状になっているそこで、オオカミ達がなにかをいじめていた、
その何かは助けなきゃいけない、車の外にでて、振返ると赤いトラックの近くにもオオカミ達が寄ってきていた。
猟銃を取り出して追い払おうとする2人だった、
睨み合っている、
自分もマズイ立場だった、手を出せばやられそうだ、もういちど振りかえる勇気がなかった、
雪は誰の足跡も付いていなくて、新雪だった。
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