僕の家から通りに出るには一度緑とｵﾚﾝｼﾞがｼﾝﾎﾞﾙｶﾗｰのｺﾝﾋﾞﾆを通らなきゃいけなかったんだ。
自転車を乗ってｲｲﾖ、といわれて嬉しくて、
またがって走り出したら止まらない、ｺﾝﾋﾞﾆの扉を内側から足で押し開けて通りに出たんだ。
ﾚｼﾞのﾊﾞｲﾄのｷﾞｬﾙっぽいｵﾈｰｻﾝは少しﾑｶついたみたいだったけど！
それで、
ﾁｬﾘﾝｺで行ったのは駅の地下の商店街。
白いﾀｲﾙの地下通路で、新宿駅西口の京王線乗り場の延長みたいな…(京王ﾓｰﾙかなぁ？)
なんだか強制的に路駐させられたそこはお食事処が並ぶ一画の入口の溜りで、
そこから強引に連れて行かれたのはﾅｲﾄｸﾗﾌﾞみたいなｺﾞｰｼﾞｬｽなﾄｺで、
入口の赤いﾋﾞﾛｰﾄﾞの上にｶﾞｸﾄ似のﾎﾞｰｲがいて、
僕は誰かを探してﾛﾋﾞｰの中に入ったんだ、でもその誰かはいなくて、
薄明かりの中で低いｿﾌｧｰに座って歓談する人とか、
ｺｺはｵﾄﾅが来るとこだよね？
やっぱりﾁｬﾘﾝｺの方が気になるから、さっさとそこをでてさっきの溜りに戻ってみたけど…
ｱﾚっ？
見当たらなくなってた、僕のﾁｬﾘﾝｺ!黒■■ﾏﾝのｳｨﾝｸﾞがついた奴！ﾊﾝﾄﾞﾙにもﾃﾞｯｶｲｶﾊﾞｰが付いてて…
あのﾁｬﾘﾝｺってﾎﾝﾄは黒■■ﾏﾝ専用のなんだよう！
どうしよう？鍵かけた筈なのに…って、ﾎﾟｹｯﾄの中が…鍵、どこ？
さっきのﾌﾟﾚｰﾎﾞｰｲｸﾗﾌﾞに置いてきちゃったかなぁ？
でもｶﾞｸﾄ似ﾎﾞｰｲが怖くて行けないよぅ。
視界に入ったのはｳﾛｳﾛしてる警備員、ﾁｬﾘﾝｺ此処に停めてたってﾊﾞﾚたら煩く言われるから訊けないし…
奥の方からﾕｳｲﾁがﾁｬﾘﾝｺの鍵をﾌﾟﾗﾌﾟﾗさせながら持って歩いてきた。
でも、ﾁｬﾘﾝｺがないんだよ、黒■■のﾁｬﾘﾝｺ。
とっぷりと日が暮れた河原で黒■■ﾏﾝが寝そべっていた。青(兄)もいる…。
黄昏の■■ﾏﾝ？
兄弟達はﾃﾞﾓﾝｽﾄﾚｰｼｮﾝ？掛け声とﾎﾟｰｽﾞで空中に舞う。
変身の必須用具、ﾁｬﾘﾝｺ。黒のﾁｬﾘﾝｺはちゃんとあった。
なんだ、自分で持っていってたのか…安心したけどもし、ｺﾋﾟｰ商品だったら？
だって■■ﾏﾝは今ｲﾁﾊﾞﾝ人気のﾋｰﾛｰ戦士！