目が覚めたところはいつもの僕の部屋だった。
部屋のﾍﾞｯﾄﾞは東向きの窓の反対の壁際にある。
部屋にハエがいるから部屋の灯かりを消してﾊﾞｽﾙｰﾑの明りを点けてそこに追い込む。
ﾊﾞｽﾏｯﾄは塩素性漂白剤が染み込んでいて、それにつられたのかハエは着陸してしまった、
みるみる解けていく、
その流れた液体を排水口に流した。
封水ﾄﾗｯﾌﾟの丸口の排水口の蓋が開いている、そう言えば昨日も虫を流した…
ﾀﾌﾞﾝ半溶の虫たちがｺﾞﾛｺﾞﾛしているのだ、
ﾕﾆｯﾄﾊﾞｽの浴槽のむこうには棚があって天井まで半透明のPPPﾎﾞｯｸｽが積まれている、
中身もぎっしり詰まっている、本当に荷物が多い、
排水口を掃除しなきゃイケナイな、と思って棄ててもいい棒で引っ掻き、掬い上げてみたら
異様なものが数珠つなぎに上がってきた…。