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無意識のデータベース
2024 September / 22 Sun ×
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2000 October / 01 Sun ×
ウッソの後ろに写っているドーム状の建物。
地図を開いて、今どこにいるのか、それは何なのか、探していた。
写真のドームは国会議事堂で、それは少し前の古い仕様のドームだった。
僕らが見たドームは改築されて少し形状が変わっていた。
写真のドームはモンゴルにある円形のアレと似たような仕様で文様まで入っていて少し民族的だった。
地図のアルファベットを解読するのに手惑う。
■■州の■■、■■、州都まで変わっているのか。
州の中に入っちゃったのか、
ココは単独国家になったんじゃないのか、
アルファベットはロシア語のそれで、
ウッソが国外に連れ出そうとした青年は、放っておいてくれ、と言って
ホームレスの多い街に残った。

TV中継の特派員の後ろ、その街のホームレスが映っている。
特派員の報告しているのは国の情勢移動に関係する報道、画面の左端にリヤカーを引きずっている彼の姿。
橋の上のホームレス、手元に豊富な食料の山、
彼らは好んでホームレスなのかもしれない、そんな風情もある。
国家が解体しようとしているのか、統合されようとしているのか、
どっちにしろ家を持たない方が、国に縛られない方が得策だと考えたのだ。
ただ、あの青年は、まだ未成年、ウッソはもう一度あの国に入ろうと思った。

ウッソの家族には、まだ幼い少女がいた、
一度棄てた国に入国許可がおりるのか、入国しても特捜に掴まったらもう二度と出国できないんじゃないか、
そんな風に僕達も含めて周りの人間は考えた。
が、ウッソの破天荒な人生はこんな風に彼の個人的正義によるものからはじまっているので
止めても無駄だった。
聖火リレーのランナーの格好で国境の石造りのゲートをくぐった。
向こうにいる国境警備隊の視線が痛い。
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