ｽｰﾊﾟｰの食品棚の三連ﾌﾟﾘﾝとﾌﾙｰﾂｾﾞﾘｰを手元にあったPOSのﾊﾞｰｺｰﾄﾞ読み取り機に通してみた。
ﾚｼﾞにお会計とゆうと、出て来た値段は220円。安すぎ。
ﾚｼﾞｶｳﾝﾀｰの右後ろ、通りに面したｶﾞﾗｽ窓にﾃｰﾌﾞﾙが並んでいて、
さっきPOSに通した三連ﾌﾟﾘﾝを母はがっついて食べている。
商品に付いてる値札を見ると、ﾌﾙｰﾂｾﾞﾘｰが197円、三連ﾌﾟﾘﾝが749円だった。
ﾚｼﾞのお姉さんに確認してもらって清算をﾚｼﾞｶｳﾝﾀｰの中で待っていた。
3人のｵﾊﾞﾁｬﾝが化粧品を買おうとしてﾚｼﾞにやって来た。
…ひとりのｵﾊﾞﾁｬﾝの髪の先にﾋﾟﾝｸ色の肉腫が付いている。
ﾜﾀｼにもついていた。
左手に持っていた母のお古のつげのくしで自分の髪をといた時、しまった、と思った。
ﾚｼﾞの奥には小窓があって、その下にｹﾞｰﾑ機がおいてある。
連鎖型ﾊﾟｽﾞﾙｹﾞｰﾑNEWｳﾞｧｰｼﾞｮﾝ。
全画面連鎖消去もできてしまうとゆうのが売り。
最後の黄色いﾌﾞﾛｯｸが全消しﾙｰﾁﾝに入った。画面がｽﾛｰﾓｰｼｮﾝになってゆく。
ｶﾞﾗｽ張りの小窓のむこうは研究室。ﾜﾀｼはそこへ入ることができた。

部屋は入り口から入って右手と正面に窓。窓の外は明るい青空。正面にはﾗｯｸとﾃｰﾌﾞﾙ。
ﾗｯｸには配線むき出しのPCやTV、ﾃｰﾌﾞﾙの上も、床にも、入りきらないほどの本や書類が平積み。
そんなｺﾞﾁｬｺﾞﾁｬの書籍類の上に糸ﾐﾐｽﾞと同じ赤い色をした、体長５cmほどの、細身のｻｿﾘ。
脱皮したばかりのようにやわらかい外骨格のｻｿﾘ。
研究室の家主？15歳〜21歳ぐらいの、残酷さと冷酷さと無邪気さが同じ様になってる男の子がｻｿﾘを頭の上にのせてくる。
ちぎってはなげてくる。
男の子はどうやらﾜﾀｼがこの部屋にいるのが気に入らないらしい。頭の上のｻｿﾘが気になる。
私はﾍﾞﾋﾞｰｼｯﾀｰです！と、説明したが男の子はﾆﾔﾆﾔ笑っている。
笑いながら、研究室の入り口だった扉を開ける。乾いた初夏の風が入って来る。
扉のむこうは青い空と、空に浮かんだ白い雲の上から見え隠れする白い校舎。
西風が吹いている。夏が近い。