それで、付いていくことにしたらしい。
向かった先はﾎｰﾑのﾗｲﾌﾞﾊｳｽ。そこにｻｸﾗのお世話になってるﾋﾄがいるらしい。
そのﾗｲﾌﾞﾊｳｽのｲﾘｸﾞﾁ。ｱｸﾘﾙ版のﾗｲﾄﾎﾞｯｸｽに店の名前が刷られてる。ﾋﾟﾝｸとﾌﾞﾙｰのﾈｵﾝ管が（ｾﾝｽ古っ（笑）趣味のいいｶﾝｼﾞ配置…HIVみたいな？）ﾎﾟｯﾌﾟなｶﾝｼﾞ。
そこで待っている間、ﾒﾓに何か、ﾊﾞﾝﾄﾞの抱負とかｺﾝｾﾌﾟﾄを書こうとしている。
ふと、それを覗き込んだ人（ｽﾀｯﾌの髪の長い男性）、彼はｻｸﾗはもっとこうしたらどうなのかなー？とか語りかけてきた。
今日のﾗｲﾌﾞは来れないんだろうな、このﾋﾄ。残念だ。
話してるうちにｻｸﾗが出て来た。
そのﾋﾄと軽い会話を交わし別れ、私たちは今日の会場へ向かう。

階段を降りながらなにかぽつりとぽつりと喋ってる。
（さっきのﾗｲﾌﾞﾊｳｽは駅ﾋﾞﾙ風〜池袋ﾊﾟﾙｺ２(?)ぐらいの小ささ〜の３階ぐらいなかんじだ…）
ｻｸﾗのｹｰﾀｲがなる。ｽﾀｯﾌかららしい。ｼｺﾞﾄの話。
階段を修繕中のおじさん（志村けん似）のわきを通り、外が見える入り口。
階段はまだ地下へ続く分があるけどどうやらそれは駅へ向かうらしい。
その入り口は天井が低くて（古いＪＲの駅の様。有楽町とか上野とか）、ﾋﾄが入って来るのも出て行くのもすごい。
駅の出た正面はﾌｼﾞｶﾗｰのDTP出張所。ここいらは商店街。
駅を出て左側にのびるｶﾞｰﾄﾞ下商店街（神戸三宮のｶﾞｰﾄﾞ下を外から見た風…でも店自体は閑散としてるような）に沿って歩く。
ｻｸﾗは楽器類を持ってる。荷物が多い。
ぶつかりそうになりながら歩く。並んで歩くのは無理だ（笑）若いﾔﾝｷｰ崩れ集団がのろのろ歩いてる。
彼らを左から右から挟んで追い越し、喧騒から離れていく。

電車に乗らないで歩いていくとこにしたのか、あるけば１時間ぐらいはかかる道のりなんだが。
道は真っ直ぐ伸びている。ｸﾙﾏ通りがやけに少ない。日差しは春のうららかな陽気、といったところ。
道路の両脇は田園か？むこうに民家の集落が見える（ｶﾝｼﾞ的に金沢の内灘〜三屋方面）、郊外の幹線道路…農業道路かな。
右側のやけに広い歩道を歩いていた。何年も使われてなさそうな砂埃にうすく覆われてる歩道。
でもｷﾓﾁがいい。
変な木が（ｹﾞｰﾄ状に茂っている枝の細い、砂漠気候とかで生えてそうな木、ﾊｯﾊﾟはｷﾚｲな新緑色）植わっている。
その下を通りたい、と（なぜか荷物といっしょになってる）ﾜﾀｼはいうけど、（木が）きたない、とかゆってくぐってくれない。
ぽつりぽつりと喋って、小さく笑い合いながら。
やっぱりくぐりたい、木のｹﾞｰﾄ。10歩置きぐらいに植わってる。

随分歩いた。真っ直ぐな道はｵｼﾏｲ。日が暮れてしまった。
今、丁度三屋ぐらいかな？後は電車で行く？この調子で４時までに着くかな？ﾘﾊ、やばくない？やばいかも…。
そんな会話をしながらＴ字路に立ってた。目の前には（広告のﾍｰﾍﾞﾙﾊｳｽ）住宅が合ってそこの庭が抜け道になってる。
右側にいけば電車の駅が近くて、民家（三屋の農村風）の集落があるはず。
ｻｸﾗは抜け道の方を選んだ。

楽屋には既にﾘﾗｯｸｽした様子で。
■■■が用意して来たお弁当（ｺﾝﾋﾞﾆ巻き寿司）を広げてる。ｻｸﾗやﾕｳﾀはそれをつまむ。横取り。
あ、僕も何も食ってねーや。
ｶﾅｺ風の２人連れの女の子が外に行く。
会議室のﾃｰﾌﾞﾙのようなﾃﾞｶｲﾃｰﾌﾞﾙ。左端すみっこにﾚｯﾄﾞが座ってる。僕はその横。
ﾃｰﾌﾞﾙの上にはｵｶｼやら紙屑やらｸﾞｯｽﾞやら。
あ、そーだ、じゃーん、といってﾌﾟﾗｽﾁｯｸ製のぺらぺらのｶﾚﾝﾀﾞｰを贈呈された。
…宣伝用のﾎﾟｽﾀｰのようですが。
７月９日のﾗｲﾌﾞ…お店に貼ろうかな、と思ったら、４連休だ！そのへん。７月８，９，１０，１１。
あー、そうか、だから（店長に）渋い顔されたんだー、だめだー、あはは、とかﾚｯﾄﾞと話す。
くだらないことをだらだら喋りながらお腹が空いたなーとそこのｵｰﾀﾞｰ表を見てる。
ｹｰｷｾｯﾄ（ﾗｲﾌﾞﾊｳｽなのに？）、ｱｯﾌﾟﾙﾊﾟｲ、ﾚﾓﾝﾊﾟｲ、ﾊﾟﾝﾌﾟｷﾝﾊﾟｲ…ｲｯｺ560円。
ちくっと高い…。
そういえばｵﾚ、よく生きてるなー、とｺﾝﾋﾞﾆ弁当を食いながら僕の右隣にいるﾄｼﾕｷが話しはじめた。
なんでもはずれ馬券ばかり親がくれたらしい。軍資金に。
それでどやって生活しろってゆーんだよ、と、何かの替え歌まで歌い出す。
ｻｸﾗは右隣にいるｼﾝちゃんのｺｰﾄ（茶色のﾌﾘｰｽ素材）の左ﾎﾟｹｯﾄに右手を突っ込んで彼のひざの上に乗せてる。
ﾅﾝﾃﾞ？