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無意識のデータベース
2024 September / 22 Sun ×
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2001 July / 01 Sun ×
綺麗な白い石の基調のホテルのロビーだ。
フロントには誰もいなくて少々焦る。
案内されなくても自分たちの部屋はわかっていた。
フロントの正面にエレベーターホールがあって少女がはしゃいでこっち、こっち、と呼ぶ。

パパ(宇津井健風)と、姉と僕と妹。
パパと姉と僕はそれぞれ目的が逢って(出張)このホテルに滞在する。
…宿泊費を浮かせる為にも妹に何か、バイトとか、やってもらえんだろうかなぁ、
そんなこと考えながら口から出たのは「洗濯とかソージ、やってくれる?」だった。
僕は一体ここに何しに来たの?と訊かれて、
医者だよ、研修医。と応えた。
家族は(家族のクセに知らなかったみたいで)驚いて、
だから、洗濯物とか結構、汚れる(体液とかで)と思うんだ、大丈夫?と妹に聞いた。
妹は大丈夫だよそれくらい、と云い、
パパはおもむろにこれを読みなさい、とハードカバーの本を2冊と目録を差し出した。
かたっぽは医学の専門書で、かたっぽは医学上の倫理問題の本だった。
目録に目を通すと北アフリカ地域の地図が載っていて、
北部は(現実にはサウジアラビアからエジプトに掛けてのトコロ)赤で塗られていてバルセロナ、と指定されていて、
その境界線から南部は真っ白で国境が描かれてあった。
そのボーダー地域で活躍している医者の本らしい。

そのボーダー地域に僕らは出張に来ていたわけで、
森の散歩道を歩くと山の中に開墾された水田があった。
その広さは10反近くもあって、山道の脇には陸稲のススキぐらいまで育ったのが生えていた。
この景色はほんと、まるで日本の山村。
誰かがゆってた、アフリカと日本で似てるとこがあるんだ、という言葉を思い出した。

山道の切れ目はフェンスで囲まれていて、その向こうは舗装されたアスファルトの道路があった。
フェンスの外に3人の女性レンジャーが立っていて、僕らに気付くとフェンスを開けてくれた。
散歩道はオワリ。
オミヤゲに妹と姉とパパは何かもらってはしゃいでいる、
パパはもらった黒いバスケットボールを僕に手渡した。

アスファルトの道は緩やかに山を下っていて、黒いバスケットボールを適当に転がしていると
道の下の林の木に引っ掛かってしまった。
しまった、と思って覗き込むとボールは引っ掛かりながら下の公園のような広場に落ちていった。
下の公園のようなところは土そのままで、雨が降った後みたいに水が染みている。
ボールは落下するとベチャ、という音を立てるようにそこに落ちた。

せっかくもらったものだから取りに行ってくるよ、と言って、
少し下に公園の入口らしい、山道から脇へ入る角を曲がると、

玄関から入ったすぐがキッチンになっているようで、
間口0.9mほど奥行き1.8mほどのフローリングの廊下、右側のシンクの下に女性(23,4歳。ワタシ?)がペタン、と座っていた。
左側のストッカー棚の横にモップが立て掛けてあって、…血糊を拭いている途中のような跡が残っている。
奥に扉があって、その向こうに僕は行こうと、
その公園の家にオジャマした。女性は黙ってエヘヘ、と何かイタズラを見つかった時の笑いを浮かべたまま、
視線は僕の動きを追ってきた。
ボールを取りに来たんだ、君が何をやったのかには興味が無いからそっとしておこう、そう思って奥の扉に手をかけた。
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